
2020年10月に父が亡くなりました。91歳でした。2つの病院で計4ヶ月間入院し、帰宅は叶わず病院で息を引き取りました。
コロナ禍で仕方ないのですが、亡くなる2週間前の1回だけで20分間だけでした。
最期の面会の日、ボソボソと話してくれていて口元に耳を近づけても何も聞き取れませんでした。
あの時「おやじは、何を伝えたかったのだろう?」と考えることがあります。
そして、父が元気なときにもっと色々な話をしておけば良かったと悔いが残ります。
ここで、父が転院する際に母との素敵なエピソードがあります。
それは、父が「自宅に立ち寄ってから次の転院先に行きたい。」と病院スタッフに頼んでいたのです。
転院の日、母は介護タクシーに乗っている父の痩せ細った姿をみたら、何も言葉をかけられなかったそうです。沈黙の中で父は涙ながらに、母の手に直接小さなメモを渡してくれたそうです。
そのメモには、弱々しい鉛筆で書いた平仮名で「いえにかえりたい」と書いてありました。
母は、その話をするたびに「おやじは、自分のことを最期まで気にかけてくれていた。」と嬉しそうに話してくれます。そのメモは、母にとってこの世で一番の宝物です。
この経験から、私は、「生前(=前始末)に単に財産の引き継ぎだけでなく、自らの想いを自らの言葉で次の世代に伝える。」ことが重要だと実感してます。
自分の相続のことは、自身が健康で家族と話が出来る時に、財産の大小は関係なく「どうしたいのか?どうしておきたいのか?」自分の想いを家族に伝え、家族で話し合って決めておくことが重要ではないでしょうか?
そして、「先祖から受け継いできた財産」や「自分で築いてきた財産」を次の世代に自分の想いを自らの言葉で引き継ぐことによって、大抵の争続問題は解決出来るのではないでしょうか?
弊社は、「人」と「不動産」の2つの視点から現状把握は将来を予測した分析を行い数値化・可視化していきます。
さらに、引き継ぐ側と受け継ぐ側の感情を考慮した対策も行うことによってお客様は思考整理が出来、潜在的な問題を理解できるので、人任せ対策にはならず納得できる対策ができます。
お客様自らが本来の問題を理解できるので、よりスピーディに問題解決出来るようになります。
